生成AI
読み方: せいせいえーあい
生成AIとは
生成AI(Generative AI、ジェネレーティブAI、生成系AI)とは、データを解析して自動的に新しいデータを生成する人工知能(AI)の一種です。
データの複雑なパターンを多層ニューラルネットワークを使用して自動的に学習する深層学習という技術で、大量のデータを学習することによりそのデータのパターンを理解し、新しいデータを生成することができます。
多くの場合、自然言語処理、画像認識、音声認識など様々な分野で活用されています。画像を生成できるAIの「Stable Diffusion」や、テキストを生成できるAIの「ChatGPT」などがその代表です。
生成AIの特徴
・自己学習
大量のデータを学習し、そのデータからパターンや規則を自己学習します。これにより、より多くのデータを処理することができ、正確性や品質が向上します。
・自然言語処理
人間の言語を理解し、自然な形での会話や文章の生成が可能であり、自然なコミュニケーションや翻訳、要約などが実現できます。
・画像や音声の処理
画像や音声などの多様なメディア形式を処理することにより、画像の認識や生成、音声の合成や分析などが実現できます。
・創造性
既存のデータから新しいデータを生成することで、新しいアート作品や音楽の作成、物語や文章の生成などが可能になります。
・汎用性
複数のタスクに対応することで、さまざまな分野での利用が可能になります。
活用のメリットとデメリット
■メリット
・生産性の向上
生成AIは大量のデータから自動的にパターンを抽出するため、膨大な量の文章や画像から新しいコンテンツを生成することができます。これにより、長時間かかる翻訳作業や文章の校正作業を自動化することができ、生産性の向上が期待できます。
・コスト削減
繰り返しのタスクを自動化することができるため、コスト削減が可能です。人的ミスの軽減にもつながります。
・非現実的な仮説の検証
仮説の検証やシミュレーションを行うことで、物理的な実験が困難な場合でも生成AIを使ってシミュレーションを行うことができます。
■デメリット
・データの正確性や信憑性の問題
生成AIは入力されたデータに基づいて出力を生成するため、不適切な入力データが与えられた場合、意図しない出力が生成される可能性があります。また、生成AIは大量のデータを元に新しい情報を生成するため、フェイクニュースの生成にも利用されるおそれもあります。
・複雑な権利問題
既存の作品と同様のものを生成してしまうことで、作成物の権利を脅かす可能性があります。また、今後学習データの権利、生成データの権利についてトラブルに発展するなどの問題が考えられます。
・クリエイターの雇用・収入減
生成AIの技術が進歩した場合、人々がAIに置き換えられることで、雇用の問題が生じることが懸念されています。例えば、文章や音声を自動生成するAIによって、ライターやナレーターなどの職業が減少する可能性があります。
現場の声
弊社でもファインチューニングと呼ばれる手法を通してこの生成AIを活用している事例があります。利便性がいいと話題ですが、実際に活用していく中でAIをうまく制御することは思いの外難しいと感じる部分も多いです。
しかし、これらの技術をうまく活用することが「誰かを助けられる」ようなサービスの提供につながると思っていますし、アイデアとの組み合わせ次第でまた新たな価値を生み出せる可能性があると期待しています!
<執筆・監修>
アルサーガパートナーズ株式会社 DX技術用語集制作チーム
(2023年3月時点)