社員インタビュー
王道キャリアに見えたコンサルタントが抱えた不安と葛藤
社員インタビュー
ベーシックスキルを学び直しながら、自分の得意分野をより一層伸ばしていく。「人をつくるアルサーガ。」連載第111回は、コンサルティング事業本部 X-Industry/Function Div. 今里さんに話を聞きました。
金融系SIerにシステムエンジニアとして新卒就職し、その後外資系ファームへ転職。同社でマネージャーとして働いていた今里さんは、コンサルタントとしてよりスキルアップしたいという理由から、経験・裁量の幅を広げることができるにアルサーガへ2024年1月に入社しました。「転職という自身の決断を成功にするのも失敗にするのも自分次第だ」と約半年間悩み抜いた末の挑戦だったと語ります。
今回は、今里さんのこれまでのキャリアを紐解きながら、アルサーガに入社した背景やコンサルタントとしての働き方について詳しく聞きました。
目次
培ったスキルや経験を活かしながらスキルアップし、キャリアの選択肢を広げていく
――これまでの経歴を教えてください。
2016年に金融系SIerへシステムエンジニアとして新卒入社し、電子記録債権のシステム開発に携わりました。そこで経験した複数のプロジェクトでの成果が評価されたことが自信に繋がり、次のキャリアへ進む決意を固めました。
その後、幅広く業界を検討した結果、外資系コンサルティングファームへ金融部門のコンサルタントとして転職することにしました。「システムエンジニアとして培ったスキルや経験を活かし、コンサルタントという新たなキャリアへのチャレンジができる」と考えたからです。
転職後はすぐに福岡でのプロジェクトにアサインされ、顧客との折衝やアウトプットの成果を求められる環境に身を置くことになりました。求められる業務のスピード感・品質に驚きながらも「これがクライアントから高い報酬をいただくコンサルタントの働き方なのか」と前向きに受け止めていました。
これまで成果に拘り仕事をしていた私にとって、「結果が全て」というコンサルタントの価値観は非常にしっくりくるものでした。外資系コンサルティングファームに在籍した5年間で多くの経験を積む中で自分自身の成長を強く実感しました。
――前職での約5年間では、どのようなキャリアを歩まれてきましたか?
2019年3月にシニアアナリストとして入社し、2020年6月にコンサルタントへ昇進。その後、同年12月にアソシエイトマネージャー、2022年12月にはマネージャーに昇進し、プロジェクト内での役割・責任範囲を広げながらキャリアを積み重ねました。
主な役割は、BA(ビジネスアナリスト)としてシステムと業務の両方を理解しながら、開発チームと業務側を繋ぐ橋渡し役です。業務要件をどのようにシステムへ落とし込むか、システムを加味した時に実現困難な業務整理になっていないかなどの議論を重ね、プロジェクトを推進することが求められました。
特に評価されたのは、適切な場面で適切なメンバーを巻き込んでプロジェクトを押し進める力(ドライブ力、コミュニケーション力)です。私はコンサルタントとして中途入社したため、コンサルタントとしてのベーススキルは日々キャッチアップを進めておりましたが、それを補う形で適切な関係者を巻き込み、プロジェクト全体のゴールを見据え、計画し、期限内に遂行していくドライブ力が強みでした。このスキルは上司にも評価され、自分の強みとして次第に意識するようになりました。
――今里さんなら、前職でシニアマネージャーに昇進する道もあったのではないでしょうか?なぜアルサーガへ入社されたのか、気になります。
「一人のコンサルタントとしてこのままでいいのか?」という葛藤が心の中にあったためです。確かに、前職でそのままシニアマネージャーを目指す道もありました。実際、2023年3月にアルサーガのJPさん(取締役)から声をかけていただいた際は転職を全く考えていませんでした。
当時マネージャーに昇進したばかりで、これからシニアマネージャー昇進に向けて邁進していく時期でしたし、4年近く一つのプロジェクトに継続して在籍していたことや、組織内で評価していただいていたこともあり、会社への帰属意識も強かったからです。
しかし、得意なドライブ力やコミュニケーション力だけでなく、論理的思考力やコンテンツ力などコンサルタントとして幅広い経験値を積んで自身のスキルをより鍛えない限り、シニアマネージャーとして十分な役割を果たせないのではないか、と不安が募っていました。プロジェクト推進はやりがいを持って取り組むことができ楽しいものでしたが、同時に今の自分のスキルではプロジェクトへの貢献に限界があるのではないか、という思いも拭えませんでした。
そんな中、「改めてコンサルタントとして幅広い経験を積むことでスキルアップできる環境」に魅力を感じるようになりました。キャリアの幅を広げ、選択肢を増やしたいという気持ちが高まり、半年ほど悩んだ末、アルサーガからのオファーを受けることを決意しました。
バスケットボールで培った「とにかくやってみる精神」
――実際にアルサーガで働いてみて、どのような変化がありましたか?
アルサーガに来てから、裁量の幅が大きく広がったと感じています。前職では規模の大きな組織・プロジェクトで働いていましたが、その分自分が担当する領域が限られていました。一方で、アルサーガでは組織・プロジェクト全体を見渡すことができ、提案の段階から積極的に関わることができます。こうした機会は、この規模感の会社ならではだと思います。
それこそ、前職ではデリバリー業務が中心でしたが、アルサーガに来てからはデリバリーだけでなく、提案からクライアントに関わる機会が増えました。全体のストーリーを構想し、クライアントへ論点を提示して意思決定を促すといった案件の推進全体に関わる動きが増えています。
また、大規模プロジェクトではコンサルタントと開発チームが連携し、必要な場面に応じて柔軟にサポートし合う体制が整っています。このように、提案からデリバリーまで一貫して携われる経験を通じて、仕事の幅と視点が大きく広がったと実感しています。
――出社時は、シニアマネージャーとも積極的に話していると伺いました。
基本的に、出社時にはシニアマネージャーに限らず、いろいろなメンバーとの会話を心がけています。アルサーガは、コンサルタントが100名に満たない規模ということもあり、早いうちに積極的に話すことで相互理解のきっかけをつくりたいと考えているからです。
特にシニアマネージャー陣との会話は、事業全体の視点を共有してもらえる貴重な機会であり、私自身、業務に対するモチベーションが大きく上がる機会だと実感しています。私は普段、目の前のタスクを着実にこなすことに没頭するタイプですが、シニアマネージャー陣との会話の中で事業全体の視点を意識することで、更に意欲的に取り組むことができます。このような環境・機会がある点は、転職して良かったと思う理由の一つです。
――ここからはプライベートな話についてお伺いします。オーダーでセットアップやシャツをそろえたり、アクセサリーと腕時計を同じ色にして合わせたりと、ファッションにこだわりを持たれているそうですね。
私にとってファッションは、単に見た目を整えるだけのものではなく、「自分のスイッチ」を入れるための重要な要素の一つです。きちんとした服装を心がけることで、より良い仕事ができると考えていますし、身だしなみは自分のためだけでなく、相手への配慮・礼儀でもあると思っています。そのため、日頃からオーダーメイドのスーツやシャツを愛用するなど、整ったファッションを意識しています!
――学生時代はバスケットをされていたんですよね。今の仕事に活かされていることはありますか?
小学校5年生から大学卒業までバスケットを続ける中で、「とにかくやってみる」という姿勢を学びました。理不尽な状況や厳しい環境に直面しても、そこで立ち止まらず、挑戦を続ける。最初から「無理そう」と諦めない。この泥臭くも前向きな姿勢が、今の自分の基盤を築いていると感じています。
また、辛いことがあってもそれを表に出さず、「やって当たり前」という考え方を貫いてきたのも、バスケットを通じて培われたものです。こうした経験が、今の働き方や姿勢に大きな影響を与えていると思います!
クライアントに寄り添い、提案からデリバリーまで見届ける経験を通じ、自分らしいキャリアを築いていきたい
――アルサーガのミッション“人をつくる”を実現するために、今里さんが意識していることは何ですか?
リーダーとしてメンバーの課題に適切なアプローチを示すだけでなく、次に繋がるような前向きな話し方を心がけています。ただ優しいだけではなく、必要な場面では具体的な改善点を伝えることも大切です。こうすることで、一人一人が自分の力を発揮しやすい環境をつくれると考えています。
過去に携わったプロジェクトを通じて、厳しすぎる環境下で人が成長するのには限界があると感じました。確かにそうした環境に適応し、急速に成長できる人もいますが全員が同じように対応できるわけではありません。組織・プロジェクトにはそれぞれの思いを持って人が集まるからこそ、各メンバーを適切に伸ばせるような組織を作りたいと思っています。
正直に言うと、私は人に口頭で教えるのはあまり得意ではありません。それでも周囲の人から「真似してみました」と言われることがあります。
私は量が質を生むと考えており、今まで諦めずに人より量をこなして成長してきたタイプです。必ずしもこれが正解だとは思っていませんが、このスタイルが合う人にとっては一つの道筋を示せるかもしれないと思っています。
――今後、アルサーガで挑戦したいことを教えてください。
自らクライアントに対し問題提起を通じて提案を行い、そのプロジェクトのデリバリーを完遂する、この一連の流れの中でクライアントファーストを実現することです。現在のアルサーガの規模だからこそ、できることだと考えています。
コンサルタントとしてのスキルを磨きながら、提案からデリバリーまで完遂することで一連の流れを実践的に経験できる点は、この会社ならではの魅力です。必要最低限のスキルをしっかり担保しつつ、自分の得意分野を更に伸ばしていくスタイルで成長していきたいと考えています。
ちなみに前職でのマネージャー1年目の抱負は「力任せに働きすぎない」だったのですが、結局は常に人よりも量をこなし答えを導くスタイルでやってきました(笑)。現状では、2つのプロジェクトを同時にこなすだけで精一杯です。ただ、今後2〜3年以内にはこのスタイルを脱却し、より効率的かつスマートな働き方を身につけたいと思っています。
弊社のコンサルタントの中でもスキル面で特に尊敬しているのは、三村さんです。三村さんを目標にしながらも、今後自分らしいキャリアを築いていきたいと考えています。
――最後に、転職を考えている方に向けてメッセージをお願いします。
最初は転職に対して多くの迷いがありました。「もし転職して失敗したらどうしよう」「これまでの会社で積み上げてきたキャリアを手放していいのかな」など、皆さんも思うようないろいろな不安が頭をよぎりました。ですが最終的にたどり着いた答えは、「転職という自身の決断を成功にするのも失敗にするのも自分次第だ」というシンプルなものでした。新しい環境でやりたいことを追い求め、泥臭くも完遂することができれば、必ず成長・成果に繋がると信じています。
勿論、失敗した時は自分の責任です。ですが成功した時にはそれが自分の実力を証明することになります。そう考えると、不安にとらわれて決断が遅れるよりも、早く挑戦したいという気持ちが勝りました。その結果、アルサーガで新しい挑戦を始めるという決断をすることができました。やりたいことを信じて踏み出すことが、未来を切り拓く一歩だと実感しています。
――ありがとうございました!
(取材・編集=広報室、文=スギモトアイ)
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