社員インタビュー
SAPエンジニアがDXコンサルタントとして覚醒したワケ。変化する時代に求められる能力
社員インタビュー
大活躍の若手コンサルタントの裏側に迫る!「人をつくるアルサーガ。」第51回は、若手コンサルタントとして大活躍中の加藤さんです。
新卒から最初に選んだキャリアはコンサルタントではなくエンジニアだったという加藤さん。彼は外資系大手コンサルティングファームでエンジニア職からコンサルタント職に転身した後、さらなる成長を求めてアルサーガに転籍してきました。
エンジニアとしての技術力とコンサルタントとしてのコミュニケーション力を持ち合わせており、同僚や先輩だけでなくお客様からも非常に厚い信頼を獲得しています。そんな加藤さんも、コンサルタントになりたての最初は、エンジニアとの仕事の仕方の違いに戸惑うことばかりだったそうです。
今回は、エンジニアからコンサルタントに転身したきっかけや、DXコンサルタントで大活躍するまでの経緯について話を聞きました。
目次
一緒に働くコンサルタントに惹かれ、エンジニアからキャリアチェンジ
――加藤さんのこれまでの経歴を教えてください。
僕は外資系大手コンサルティングファーム出身ですが、コンサルタントではなく、エンジニアとしてファーストキャリアをスタートしました。
新卒の就活の際はシステムインテグレーターになりたくて、大手開発会社を複数社受けていました。いくつか内定もいただいたのですが、内定者懇親会などに参加してみると、大手開発会社の雰囲気が自分には合わないと感じました。
そこで、より幅広い選択肢を模索するために、コンサルティングファームの開発職も受けることにしました。当時はコンサルタントになること自体には特に興味はなかったのですが、大手コンサルティングファームは働いている人たちのレベルが高く、自分もその環境にいたら成長できると思い、コンサルティングファームで最初のキャリアを積むことに決めました。
エンジニアとして実務を経験したのち、同じコンサルティングファームのなかで、コンサルタント職に転身しました。
――エンジニアからコンサルタントに転身したきっかけや想いの変化はなんだったのですか?
エンジニア時代は、大手クライアントの基幹業務領域のパッケージであるSAPの開発・テストを実施していました。
エンジニアとして数年働いたあとに、コンサルタントの方々と連携してプロジェクトを推進する機会があり、文化の違いに衝撃を受けました。
エンジニアの仕事は決められた納期や仕様を実現するために定型的な業務を行うことが多く、特にSAPエンジニアは、事例、アセット、教育コンテンツが豊富である程度決められたレールを走ることができます。エンジニアとしての基礎を学ぶ上ではこれ以上ない経験だったものの、SAPというソリューションにこだわることなく、0からモノを作りあげる経験も積んでみたいと徐々に思うようになりました。
一方、コンサルティングは、ソリューションも納期も仕様も決まっていない、何ならミッションを定義するところから始めます。いわば、答えのない問いに対して正解を出す仕事で、エンジニアとはまた違う能力が必要となる仕事でした。エンジニアとして一定のキャリアを積みつつ、コンサルタントの方々とプロジェクトを推進する中で、よりクリエイティブなコンサルタントというロールにチャレンジしたいと考えるようになりました。
実は当時一緒にプロジェクトを推進していたコンサルチームをリードしていたのが、現アルサーガのコンサル本部の本部長であるJPさんでした。JPさんやチームのコンサルタントの方々のお客さんとの向き合い方、仕事に対する姿勢を見てシンプルに「かっこいいな」と感じたこともチャレンジへの後押しになりました。
――大手外資系コンサルティングファームから、アルサーガというキャリアを選んだ理由を教えてください。
大手コンサルティングファームで数年ほど働いて一定の実力を得た後に、このままコンフォートゾーンで働き続けると成長スピードが鈍化すると考えました。大手ファームにいて年数を経験すれば、それなりの役職について違った経験も積めるのかもしれませんが、そこに辿り着くまで、今と同じことを数年も続けるのは、自分にとっては少し物足りない感じがし、そのためにも、もっと早く経験サイクルを回せる環境でチャレンジしたいと考えました。
独立してフリーランスのコンサルタントにチャレンジするという選択肢もありました。いろいろ調査をしてみると、フリーランスとして受注できる案件はたくさんあり、一定の報酬を得ることができることがわかった一方で、今の実力ではクライアントと直契約でプライム案件を獲得することは難しく、裁量やクリエイティブ性が乏しい、かつ、チームワークを活かしてバリューを出す動きがしづらいということがわかりました。
そのタイミングで、自分がコンサルタントに転身するきっかけにもなったJPさんがコンサル事業を立ち上げるという噂を聞き、具体的に話を聞かせてもらったところ「これはまさに自分が求めている環境だ」と感じ、入社を決めました。
――アルサーガを選んだ理由をもう少し伺えますか?
一緒に働くコンサルタントが魅力的だったという側面が大きくはありますが、会社が持っている開発体制や仕組みが魅力的だったという理由もあります。
アルサーガには200名以上のエンジニアが所属していて、面白いアプリを作ったり、大企業のお客様向けに真面目な業務システムを提供していたり、幅広いソリューションを提供できる会社です。そういう面は、もともとエンジニアだった身としてはかなり魅力的に思えました。
社長自身がエンジニア(CTO)であるため、雰囲気的にもエンジニアが働きやすい環境を構築できている会社だということを感じられたのも自分の肌に合っている感じがしました。
「成長を感じられている時がもっとも充実感を得られる」
――3月のコンサル本部のMVPは加藤さんでしたね。爆発的に活躍されて、引く手数多の状態と伺いましたが、現在の活躍に至るまでの経緯を教えてください。
MVPはいただきましたが、最初からうまくいっていたわけではありません。なんなら今でもそんなに自分で納得のいくパフォーマンスを出せているとは思っていません。
ですがやはり、エンジニアからコンサルタントに変わった初期のタイミングで、当時プロジェクトが一緒だった優秀なコンサルタントから、質の高いレビューを受けられたことが今に活きているのは間違いありません。
そもそもエンジニアとコンサルタントは仕事の進め方が全く違うので、最初は戸惑うことばかりでした。自発性が求められるマインドセットも、仕事をする上で必要なスキルも、何もかもが違っていたんです。
最初は会議設定をしたり、議事録を書いたりと、そういった初歩的なことも難しく感じました。その中でも僕は議事録を書くのが大の苦手で、上司から戻ってきたファイルを見ると原型がわからないほど真っ赤になります。さらにそれを何往復もして、やっとお客さんに出せるというひどい状態でした。
また、会議中に「加藤さんはどう考える?」と意見を求められる場面には非常に戸惑いました。エンジニアをしていた時に意見を求められることなんて一度もなく、むしろ若手が発言すると変な空気になる世界で育っている身からすると、年次を問わず会議中に発言しないと無価値というコンサルの文化に慣れるのにも時間が掛かりました。
なんか喋ってて泣きそうになってきました(笑)。そんなコンサルキャリアのスタートでしたが、愛のある上司の元、クリエイティブな案件に携われたことで今の自分があると思います。
――昔、クライアント先に名刺入れを箱ごと持って行ったという都市伝説を聞きましたが、嘘ですよね?(笑)
事実です(笑)。
前職時代、新卒の3年目くらいでコンサル案件にアサインされ、初めてクライアント先に帯同した際のエピソードです。名刺入れを持っていなかった、というか必要性を理解していなかったので箱ごと持っていって、クライアントの前で箱を「しゅぽっ」と開けて名刺を交換しました。先輩がクライアントと交換した名刺を名刺入れの上に置いていたので、真似して自分も箱の上に置きました。
クライアントの方々がざわついていたのと、先輩からチャットで指摘されて自分の行為がミスっていることに気付きました。こういう時に限ってキャッチアップの速さが裏目に出ました(笑)。
バリューを出す以前にビヘイビアを普通の社会人レベルに持っていくところからのスタートでした。
――今の加藤さんからは想像できないエピソードです(笑)。活躍を実感したのはどれくらい経験を積んだタイミングからですか?
活躍している、していないを判断するのは難しいですが、一連のお作法が無意識的にできるようになったのはコンサルタントにチャレンジしてから一年くらいが経過した頃です。先輩方も「だいたいそのくらいでバリューが出せるようになった」と言っており、確かに自分も一年くらい経験したくらいで「あれ、それなりに動けるかも」と感じるようになりました。同時にそのあたりから仕事が面白くなってきた感じがします。振り返ると「成長を感じられている時がもっとも充実感を得られる」と感じます。
前職時代、とあるコンサル案件で優秀な先輩がプロジェクトを抜けたタイミングがありました。それにより大きく裁量が増えたのは良かったのですが、上質なフィードバックがなくなり、成長も鈍化した気がして物足りなさを感じていました。
アルサーガでは前職では経験したことがないほどクリエイティブで難易度の高いプロジェクトを優秀なメンバーと共に大きな裁量のもと推進できています。プロジェクト中は大変ですが、プロジェクトをやり切って一息ついたときに自分が作ったアウトプットを振り返ると「できることが増えたなぁ」と非常に充実感を得ることができました。
将来のために今できる成長は今しておきたいという気持ちも強いです。
今はまだ20代なのでたくさんチャンスを与えてもらえています。もう少し年次を重ねると、指導してもらえることも、そもそものチャンスも少なくなるので、優位なキャリアを築くためにいま頑張らないと後で取り返せなくなると思います。
ワークライフバランスは、人生トータルで考えるのが大切だと考えています。
クライアントからの愛と信頼を得る秘訣
――加藤さんはお客様から信頼を得るエピソードをコンサルタントの人からよく聞きます。3ヶ月の案件を2ヶ月で終わらせたというのは本当ですか?
本当です。
「お客様の期待値を上回るためだったらなんだってやってやるぜ!」という気持ちで取り組んだ結果、3ヶ月間かかるはずのプロジェクトが2ヶ月で完遂できてしまいました。
そのプロジェクトは僕がアルサーガに入ってから初めて取引をさせていただいた企業だったため、お客様との関係が構築できておらず、とにかくお客様の信頼を得るためにできることはなんでもやりました。
プロジェクト開始から1ヶ月が経過した頃には課題の整理と対応が進み、1ヶ月あればミッションを達成できることがわかりました。
「会社の売り上げを減らしてしまうかも」と少し心配したのですが、取締役の松濤さんやJPさんからは「これが本当のクライアントファーストだ」と褒めていただいたのでよかったです(笑)。
――経営陣からそう言ってもらえるのは嬉しいですね。お客様の信頼を得るために工夫していることを教えてください。
質の高いアウトプットを出すことは当たり前ですが、気持ちよく仕事を任せたいと言ってもらえる関係性を築くことを意識しています。
実務以外の部分でも、お客様が何に喜んで、何を求めているのかを真剣に考えることは大切です。
今の所属の上長からは「コンサルは総合格闘技」というアドバイスをもらいました。
コンサルタントは物事を論理的に考えて迅速に行動に起こしていく、というロジカルな部分も重要ですが、それだけでなく、お客様から信頼を得て、お客様の本当の想いを引き出すことも重要です。
お客様と仕事をする上で「魅力的な人だ」「もっとこの人と一緒に仕事をしたい」と思ってもらえるために、仕事以外の部分でもお客様の好きなことや大切にしていることを知りたいですし、時にはそのために多くの時間を一緒に過ごしてなるべく多く会話をすることもあります。
自分がそうやって真摯に対応し、お客様と向き合っているうちに、徐々にお客様から信頼してもらい、様々な仕事を任せてもらえるようになりました。
お客様からの期待値を常に超え続けたいという気持ちもあります。
僕は常に「自分に携わってくれた人を少しでもハッピーにしたい」と思って仕事をしています。その方法は、例えばとにかく笑いをとるとか、求められている以上に早く仕事をするとか、なんでもいいのですが、自分にできるベストを尽くして、お客様に喜んでいただきたいなと思っています。
今以上に喜んでもらえるために、今もネタをたくさん仕込んでいます(笑)。
――エンジニアをやっていたからこそ、DXコンサルとして役立った点はありますか?
下流フェーズを意識しながら、上流フェーズを組み立てることができることです。
実際に自分がものを作る立場になった時に「このスケジュールは現実的ではない」「エンジニアの人たちに必要以上の無理をさせてしまう」ということが感覚的にも経験的にもわかっているので、プロジェクトの実現性を高くすることに繋がっていると思います。
プロジェクトにおいては、上流の構想ももちろん大切ですが、いかにプロダクトとして完成させるかということも非常に大切なんです。特にアルサーガのように、開発まで一貫して請け負えることを強みとしている会社においては、僕がこの視点を持ちながらコンサルティングをしていることは一つの強みになると思います。
――今後アルサーガで挑戦していきたいことについて教えてください。
挑戦したいことが二つあって、一つは組織の成長のために、目に見えない暗黙知を形式知にしていくことです。
例えば、デリバリーをしてきて身につけた知見や出したアウトプットをパッケージ化して、よりデータ分析に強いチームを作ったり、失敗例や成功の要諦を残したりするということをやっていきたいです。
今もコンサルチームには毎月新しい人がジョインしてくれていて、今後もっと人が増えたらより形式知が必要になると思います。皆がより仕事をしやすい環境を作るために、効率的に業務を進めるために貢献していきたいです。そこはまだ立ち上げたばかりのコンサルティング本部だからこそ、もっとしっかりした会社の基盤を作っていきたいですし、若手でもそれにチャレンジできる機会があることを活生かして、そこを楽しんでいきたいと思っています。
もう一つは、今のコンサルチームには同世代のメンバーも多いので、この若い同期でもっと盛り上げていきたいという気持ちがあります。
コンサルの仕事もそうですが、会社のイベントに積極的に参加して、インナーブランディングに寄与したいです。アルサーガには納会やArsaga Growth Lab、TOT(Taste of Tech)というLTイベントなどの素晴らしい文化があります。そういったものに積極的に参加をして、さらにそういった活動を促進していき、そこにもっと他の若手コンサルメンバーを巻き込んでいきたいと思います。
会社という組織である以上そういうものに消極的な人はいると思いますし、その人たちの意見を否定はしませんが、僕はそういうものは「やったらやった人だけ得する」と思っているんです。
コンサルティング本部は立ち上げたばかりでルールや文化の醸成期ですし、アルサーガはやりたいことをやらせてもらえる環境なので、積極的に参加したいと思ってもらえるような雰囲気作りを僕がしていきたいと思っています。
――最後に、アルサーガに興味を持っている人へのメッセージをお願いします。
アルサーガには多様な働き方をリスペクトする環境と仕組みがあります。ただし、共通して言えることは、様々なことにチャレンジでき、成長することで将来の選択肢を広げることができるということです。
僕が大手ファームを辞める時に「このまま残って、それなりのスピード感でやっていくのも、悪くない。」とも思いましたが、その平和が永遠に続くわけではないし、その平和を享受するのは今じゃなくてもいいと考え、チャレンジすることを決意しました。
大手ファームにいて多少なりとも「このままでいいのかな」という不安がある方には、アルサーガの環境はとても合っていると思います。キャリアに悩んでる方がいれば、まずはカジュアル面談を申し込んでもらえると嬉しいです。アルサーガのメンバーは親身になってキャリア相談に乗ってくれます。ちなみに僕を指名してもらえれば僕が話します(笑)。
――ありがとうございました!
(文=広報室 渡邉)
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