株式会社ワントゥーテン（以下、「ワントゥーテン」）が運営する『ENU（エヌ）』は、様々な価値を継続的に生み出すスペシャリストであるつくり手と、そのつくり手を継続的に応援、支援したいファン／フォロワーをつなぐ、あたらしいファン・コミュニティ・プラットフォームです。SNS機能、ライブコマース、サブスクリプションの3つの機能を軸に、伝統工芸産業を中心とした市場の活性化と発信へ取り組んでいます。

国内では、価値あるつくり手を輩出してきた伝統工芸産業が衰退し、次世代の担い手が減少していることが社会課題として取り上げられています。ワントゥーテンは、この社会課題を生み出した20世紀型の大量生産、大量消費型社会へのアンチテーゼとして、「ENU」をリリース。本サービスを通して、プロセスエコノミーの浸透や、つくり手と商品が持つストーリーへの共感を推進することで、伝統産業の活性化に取り組んでいます。

アルサーガパートナーズは、2021年にリリースされたライブコマース、サブスクリプション機能など新規機能開発およびUX・UIのブラッシュアップで伴走させていただいています。

サービス名	ENU URL：https://enu.jp/
お客様名	株式会社ワントゥーテン 様 URL：https://www.1-10.com/
提供内容	戦略コンサルティング、UX・UIコンサルティング、要件定義、システム開発、保守・運用

開発のご相談を頂いた際には既に、ENUはローンチされており、ライブ配信の開発ができる会社をお求めとのお話とともに、「サービスとして伝統工芸産業が衰退しているなかでの盛り上げ方が課題」と伺っておりました。この課題に技術面から寄り添うのが、私たちのミッションです。

しかしご提案に関わるメンバーも、伝統工芸品に日常的に触れている世代ではありません。まずは、伝統工芸品に込められたストーリーやプロセスに触れることからはじめました。これまで、伝統産業が育んできた時間や想いに改めて向き合うことで、つくり手の方たちが実際に使いやすいようなUX・UIを伴った開発をご提案しようと決意しました。

実際のご提案時には、単に開発内容や技術面でのご提案だけではなく、当時のENUにライブコマース機能を搭載したUIデザイン案を共有するなど、アルサーガとご一緒いただくイメージを思い浮かべて頂けるようよく考えました。バックエンドでは、Webアプリから開発したとしても、ネイティブアプリから開発するとしても、開発コストが抑えられる設計をご提案しました。

今回の開発のポイントは、新たに開発したライブ配信のためのソリューション選定です。ライブ開発配信ソリューションにはいくつもの選択肢があります。そこで、リリース時点のENUだけではなく、将来のビジョンや想定される接続数に合わせ、最も適した技術を選定できるようお手伝いしました。選定途中で、アプリから配信するか、ブラウザから配信するかという議論がありましたが、アプリで配信することが決定した際に、配信ソリューションをよく検討しました。

アプリ開発のボトルネックとなるのは、アプリ配信プラットフォーム側によるアプリ審査です。当社では、これまで受託したライブ配信の開発プロジェクトの経験から、リジェクトを受けやすいポイントや注意点を予測。サービスとのバランスについて、ワントゥーテン様と話し合いを重ね、リジェクトされないように事前準備をしていきました。アプリ審査では、品質も評価範囲に入るため、ベースのシステムを大きく変えずに改善できるポイント、主にUXの部分をブラッシュアップしました。結果、リジェクト0回で初期リリースを迎えることができました。
（※本文章は、弊社に開発を委託頂いた場合、必ずしもリジェクトが0回で審査を通過できることを保証するものではありません。開発状況や各プラットフォームの規定により状況が変わることをご了承下さい。）

アルサーガパートナーズは、今後もワントゥーテン様がENUに懸ける思いに伴走します。伝統工芸市場が活性化し、ENUを通じて伝統工芸のお仕事をつないでいく方が増えるようなサービスづくりにパートナーとして取り組んでまいります。